事業目的の許認可を確認しよう

  1. 失敗しないために事前に許認可事業の該当をしらべる
  2. 3つの必勝法から自分にあったものを選ぶ

事業目的には、明確性、具体性、営利性、適法性というルールがあります。しかしそれだけではなく事業目的を決めるさいには各種の営業許可なども検討しなくてはなりません。ここではその営業許可と事業目的を決めるための簡単な方法を解説します。

(1) 許認可だけは絶対に調べておこう
事業目的を決めるさいに大切なことは許認可が必要な事業をおこなうかどうかです。日本で株式会社を設立しビジネスを行うためにはもちろん法律の規制をうけることになります。


一部の事業では許認可などの制度を採用しているものもあるので許可をとらなければはじめられないビジネスもあります。事業目的を決めるさいには必ず確認しておきましょう。

 

業種

担当窓口

種別

建設業

都道府県土木監理課(国土交通大臣)

許可

宅地建物取引業

都道府県住宅課(国土交通大臣)

免許

産業廃棄物処理業

都道府県環境課

許可

美容業

保健所

届出

理容業

保健所

届出

飲食店業

保健所

許可

職業紹介業

公共職業安定所

許可

旅館業

保健所

許可

クリーニング業

保健所

届出

旅行業及び旅行代理店

各地の運輸局、都道府県観光課

登録

貸金業

都道府県商工課

登録

風俗営業

警察署

許可

貨物自動車運送業

各地の陸運支局

許可

米穀類販売業

市区町村

登録

酒類販売業

税務署

免許

薬局

都道府県薬務課

許可

医薬品販売業

都道府県薬務課

許可

中古品販売業

警察署

許可

LPガス販売業

都道府県消防防災課

届出

計量器販売業

都道府県計量検定所

届出

石油等危険物取り扱い

各自治体の消防本部

許可

劇物販売業

保健所

登録

乳類販売業

保健所

許可

食肉販売業

保健所

許可

魚介類販売業

保健所

許可

氷雪類販売業

保健所

許可

たばこ小売店

日本たばこ産業

指定

 

(2) 事業目的を決定する3つの方法
事業目的を決定するには3つの方法があります。

 

《法務局で相談する。》
自分自身で決めて法務局で相談し訂正してもらうという方法です。確実に決めることができてなおかつ相談は無料ですが法務局との往復に時間を要するのが難点です。ちなみに法務局は電話での事業目的の相談に応じてくれませんので注意です。

 

《前例にならって決める》
会社、目的の適否判定事例集(日本法令商業登記研究会)などの書籍をもとに作成する方法です。こういった書籍は過去に判定された目的が掲載されていますので、適法に設立された目的を採用すれば問題ないでしょう。(ただし一部地域に差があるようなのでできれば事前に法務局で確認することをおすすめします。)

 

《今ある会社の真似をする》
既存の会社の事業目的を真似する方法です。実際の会社名をあげて○○のような会社にしたいとイメージできるならばその会社の事業目的をそのまま使います。
具体的にどうすればいいかいうとその理想とする会社の住所を調べます。インターネットでその会社のウェブサイトを検索し会社の住所をしらべます。

 

ただしネット上の表記と登記簿上の表記が異なる会社もありますのでその点には注意してください。
次にその住所を管轄する法務局で登記簿を調べます。メモして帰ることもできますが1000円かかりますが登記簿謄本を取得して持ち帰ることができます。事業内容を理想とする会社があるならばこの方法が一番手っ取り早くて間違いがないでしょう。
なおもよりの法務局がOCR用紙を使用するコンピューター庁である場合は実際にその理想とする会社の本店所在地を管轄する法務局までいかなくても最寄の法務局で登記簿謄本を取得することができます。コンピューター庁かどうかは直接最寄の法務局に尋ねてください。